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2005年7月21日 (木)

人民元切り上げ

中国人民銀行(中央銀行)は、人民元レートを事実上米ドルに固定している現在の為替制度を一新し、21日午後7時(現地時間)から、現在の1ドル=8.28元から、1ドル=8.11元に切り上げる(約2%変動)とともに、米ドル、欧州ユーロ、日本円の3大通貨に一定割合で連動すると見られる「通貨バスケット制」を採用すると発表しました。

ドルだけでなく円やユーロの為替相場を加重平均した水準に人民元を連動させる制度で、人民銀行が毎日発表する中心レートから一定の幅の中での変動を認めるというものです。中国の国際収支は大幅な外貨流入超になっていることから、これまで約1ドル=8.28元に固定されていた元相場は、ドルに対して徐々に切り上がるのは確実と見られています。

中国がドル固定制から脱却したことで、他のアジア通貨の切り上げや変動幅拡大を促すなど、周辺諸国・地域にも大きな影響を与えそうです。今後の中国との取引にも大きな影響があるものと思われます。

急激な経済成長を続けている中国は、国際社会で「現在の為替レートは経済実態に合わない低い水準に抑えられている」との批判が強く、現行の為替制度を早期に柔軟なシステムに切り替えるための改革を求める声が高まっていました。


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