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2005年9月29日 (木)

人口問題

日本の人口は2006年の1億2800万人をピークに、これからどんどん減っていくことになります。出生率がこのままで推移すれば、50年後には1億人を割ることになります。

現在の国力を維持するためには、移民を受け付ける方法が考えられます。単純に計算すれば、50年後に約3000万人の外国人が日本に移住すれば、現在とほぼ同じ国際的な地位が得られることになります。こうなると人口の4分の1が外国人となってしまいます。その状況が想像できるでしょうか。

日本人は歴史的に見て、単一民族国家であるのと、島国という地理的な位置の関係で、外国人を受け入れにくい国民性ということが言えると思います。そのため国内に移民する外国人は、ヨーロッパ、アメリカの諸外国に比べて極めて少ない数となって数字に表れています。実際問題として、今後日本に外国人が大量に流入することは考えにくく、その態勢も整っていません。また国民もそれを望んでいることではなく、社会が受け入れない可能性も高いです。受け入れた場合の外国人差別の問題や、外国人による犯罪の増加などの不安要素も多いです。

外国人を受け入れないのならば、今後人口が減っていく問題をどうとらえ、どう解決していくのか、日本の将来にとって大変な現実を、ほとんどの人は直視していないような気がします。政治家は50年後のことは、眼中にないのかもしれません。少なくとも外国人受け入れに対する規制は今より緩くしていき、外国人が移住しやすくする環境は作るべきではないでしょうか。もちろん受け入れて、外国人による犯罪が増えたということでは困りますのでその対策を同時にする必要もあります。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

はじめまして、こんにちは。Marushoと申します。自分が投稿した記事へのTB、どうも有難う御座いました。心より感謝申し上げます。自分の方からも、TBさせて頂きますので、宜しく御願い致します。

少子化、人口問題についての対策は、古田様が、おっしゃったように、外国人を受け入れるという方法もあるでしょうし、女性の雇用を増やしたり、高齢者を再活用することで、日本の国力を維持することは、十分可能だと思われます。

又、就業人口として、活用しきれていない、休眠している、ニートやフリーターを活用できれば、何も人口減少だと、ことさらに騒ぐ必要性もないように思われます。

しかし、同時に、このニートやフリーター問題が現実には、一番やっかいだと思われます。

時代を遡って考えると、江戸時代の日本の全国の人口は、約3000万人弱でした。

以下、参照。
http://www.nagaitosiya.com/a/population.html

時代背景も環境も異なりますので、単純比較はできませんが、それらのことを考慮すれば、まだ十分、やってゆけるような気もします。

考え方にもよるのかもしれませんが、少子化、人口減少ということを選択したのは、まぎれもない、我々、日本人です。地球資源や食料のことを、世界的規模で考えれば、もう少し人口が減少した方が、良いのかもしれません。

又、時間が進むにつれ、技術革新の発展により、全てにおいて、機械化が導入され、合理化や省力化が進みます。そして、人間の手を煩わせるということも少なくなると思われます。

技術の進歩の速度は、思っている以上に速いですから、人口減少を補って余りあるとも、考えられなくもありません。

一番、良いのは、出産率が上がるのが理想的ではありますが、子供を生み育てる世代の働き手の賃金が、企業側に搾取され、生み育てるのが、とても厳しいというのが、現状です。

出産率を上げたい、あるいは人口を維持してゆきたいと思うのであれば、企業側が働き手に還元してゆくのが、理想的であると思わざるを得ません。

それでは、今後共、「自分自身を信じてまずはTRY!」
http://marusho.tea-nifty.com/ 共々、宜しく御願い致します。

突然の訪問に対し、快く受けていただいてありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

人口減少ということは、皆がまじめに考えなくてはいけない課題だと思います。

一旦増えた人口が少なくなるということは大変なことです。まずは都会の荒廃が始まります。ビルのテナントがどんどん空き、廃墟ビルが増えます。マンションも同様でしょう。そうなると治安も悪くなっていくかもしれません。

今でも景気がいいトヨタでさえ、車の売上は激減します。製造業は全て成り立たなくなり、必然的に税収が減り、現在の保険制度・年金制度が成り立たなくなって、国家自体が破綻に追い込まれる可能性があります。
企業が成り立たなくなり、倒産が増えると雇用も減り、失業者がさらに増えると思われます。治安も悪くなることが予想されます。

少子化に歯止めがかからないというのであれば、外国人を受け入れるしかありません。
外国からの移民問題も、国内の制度を整えるなど、まじめに取り組んでいかないと、人口が少なくなってから対応するでは手遅れです。

レスポンス、どうも有難う御座いました。Marushoです。

ふぅーっ、重い、重い問題ですね。古田さんが仰るように、もはや、少子化や、人口減少に歯止めをかけるのは、無理でしょう。

であるとすれば、現状からいって、少ない人口の中で、どのように、やりくりしていくかを考えるより、他、ありませんね。

先ごろの人口動態調査では、2005年上半期で、すでに3万人の人口が減少したという発表がありました。これが現実です。(苦笑)

お恥ずかしいことながら、自分も本来ならば、結婚をし、子供を生み育てなければならない世代です。しかし、未だ独身でいます。(恥)

東京都だけの男性の独身率、約四十パーセント近く、女性でも、三十数パーセントいるそうです。

何故、結婚をし、子供を生み育てようとしないのか?答えは簡単です。不安だからです。

結婚をするだけなら、ことは簡単(?)です。自分達が、食べていけるだけの仕事をすれば良いだけの話ですから。

以前、ある方から、同じテーマで話合ったことがあります。

その方によると、子供を何故生まないのか?という質問に対し、「カップルは、沢山いるはずなのに、何故、自分達が生まなければならないのか!?」という、押し問答になってしまい、それ以上、話は進展しなかったと、仰っていました。

その方によると、このようなカップルは、思った以上に多いというのです。経済的に苦労し、時間的にも、子供に拘束されるぐらいなら、子供を作らず、二人仲良く、余裕をもって、暮らしていった方が、良いというのです。

このようなケースが良いか悪いかというのは、別にして、それぞれの人達が持っている価値観の違いですし、子供を生め!と、強制するのは、無理であるとも、仰られていました。

もし、真剣に少子化に歯止めをかけたいと、国民皆が、思うのであれば、やはり最後は、国側も、子供を安心して、生み育てることができるような環境作りをしなければならないのだと思います。

最低限度のセーフティーネットのような仕組みさえあれば、不安を払拭できるような仕組みさえあれば、子供は増えてくるように思います。
フランスのように。

難しい問題ですね。では、又。

トラックバックのあった放浪者カインの福音書
さんへコメントを入れたかったのですが、ブログにはコメントが入れれないようでしたので、こちらにレスを書き込みます

これから迎える少子化はこれまで世界が経験したことがないものです。歴史的に例がないことは予想もつきにくいと思われますが、私はあえて、人口の減少によって、荒廃を迎えるのは、都市部だと思います。

現在でも都市近辺のビルのテナントは歯抜けの状態で、今後はがらがらになっていくことが予想されます。新規のテナント料は下がっていますが、借り手はつかない状態です。工業、商業の不況が長期化して、都会に職がなくなっていくのに、都会に行く意味はなく、田舎から都会に行く人は少なくなると思われます。現在でもこの傾向があるのに今後改善される見通しはありません。少子化が進み、人口が減少していけば、これは加速されるでしょう。

実は日本の大学も生き残りをかけて、ひどい状況です。今大学にはすごい数の留学生がいます。2~3割の学生が留学生という大学も多いです。こうやっていかないと生き残れないのです。ほっておいても学生が来る一部の有名大学を見ているだけでは判断できません。少子化は当然受験産業にも直撃するでしょう。今小中学校が統合されたり、廃校になってますが、すぐにその波は大学にも押し寄せます。外国にコネがない大学は廃校するところも多いと思います。

今後成長が期待できる業種は、環境関連、福祉・介護関連、IT関連です。(私が今思いつくくらいなので、他にもあるかもしれませんが)製造業、商業は難しい時代です。これらの事業は都会ではなく、地方都市でも十分に成り立つ業務であると思います。

トヨタという企業名を出したのは、今の日本の企業で成功企業の代名詞とされているからです。トヨタがこのまま成長を続けるでしょうか。このまま車を作り続けていたのでは、国内販売は間違いなく減って行きます。人口が減るので仕方ないことでしょう。欧米諸国で売上が伸びるかというと、これもすでに少子化が始まっているのと、ただの外国企業とのパイの取り合いとなるだけで、今後の販売の大きな伸びは期待できません。となるとアジア他の地域の販売ですが、今中国の自動車産業が急速に力をつけてきています。まだシェアは全世界の10%程度ですが、世界の工場と化している中国工場が幅を利かせて、アジアの車の販売を牛耳ってしまうかもしれません。
中国の労働者の賃金は日本の期間工よりもずっと安いので、価格競争になれば、日本製は苦しい戦いを強いられるはずです。


最後に私の意見とは違う偉い先生の話ですが、こうならないために入管の制度を整え、50年後には3000万人の外国人を受け入れようという考え方があります。
一度に3000万人入れるわけにもいかないので、毎年60万人のペースで入れるというのですが、これは大変なことなのです。
私は安易に受け入れるのもどうかと思いますが、少子化問題を何とかしなければいけないことだけは確かです。

こんばんは。コメントありがとうございます。
本当に少子化で都市部が荒廃するならば、外国人投資家のマネーが東京の不動産や不動産所有企業の株式に流れてきたりはしないと思いますよ。
でも、古田さんが仰っているのは、外国人にも魅力的に見える投資対象よりも、投資する価値が無いと判断されているテナントやマンション等の方がゴロゴロ多いとことでしょうか?

その辺の認識が異なっているみたいなので、私は不勉強ですし、対話が平行線になると思うので、ここでは突っ込んだ話はしないことにします。

移民・外国人労働者の受け入れですが、ドイツなど、海外の先例は殆どが失敗しているので、国際感覚の悪い日本政府は上手くコントロールできないと思っております。
でも、遅かれ早かれ、受け入れる方向になりそうな気はします……。

ある種の業種は既にそうですが、中国よりも更に人件費が安い国に自動車産業も引っ越してしまうような気がします。

少子化の一番の原因は、若年層の雇用情勢が厳しいから、結婚して子供を育てられる経済力を十分に持った人間が減っていることです。

今と30年前を比較すると、既婚女性が産む子供の人数はあまり変化していないですが、経済的な理由で未婚晩婚が増えたから、出生数が減っているのです。

若年層の正規雇用を抑制して、経費を節約しなければ、企業は海外との競争に勝てないから、そうなったわけです。

人口が減少していく情勢に合わせて、社会保障は今の賦課式の年金制度を根本から変えるしか無いと思うし、それが圧倒的多数の議席を獲得した今の政権の主な役割になるんじゃないかと見ています。

それでも、外国人を受け入れるよりも、出生率を回復させて、今の人口を維持した方が良いとお考えなら、どんな対策をするべきなのか、古田様のご意見を聞かせていただけたら、幸いです。

外国人投資家が東京の不動産を購入しているから、土地の値段は上がるということは安易な考えだと思います。バブルの頃は土地神話で、いろんな形で不動産投資が行われましたが、結局土地の値段は下がってしまいました。値上がりやその価値を見込んで投資するのでしょうが、投資家が投資する、それだけで土地の値段が上がるとは限らないと思います。

ただ東京の状況は、まだましなような気もします。大阪は地盤沈下が激しいです。東京のような外国から投資もなく、第三セクターの建物は空きだらけです。ATC、WTC、臨空ゲートタワー、クリスタ長堀、OCAT、フェステバルゲート、大阪ドーム・・と挙げれば切りがないのですが、どれも客が来たのは最初だけで、その後は閑古鳥が鳴いて悲惨な状況です。再び客が押し寄せる状況は考えられないです。こういった状況は、これから人口が減少していくと、歯止めがかからなくなって行くでしょう。

私は日本の出生率を上げた方がいいとは言っていません。人口減少問題を何とかしなければ、大変なことになると言っていましたが、正直言って、その答は私にもありません。今心配しているのは、これほどの大問題なのに、話題に取り上げられることが少なく、関心も少ないことです。
外国人を入れることも一案、出生率を上げることも一案、人口が減少した場合の予算編成、国家体制などを考えるのも一案でしょうが、こういうことをもう少しどこでも議題に上がって欲しいと思うのです。

目の前の政策に捕らわれ、長期的な予想をせず対策を立てなければ、とんでもないことになりそうな気がします。人口が減り始めてから対策を立てていれば、遅くなってしまうことも多いかもしれません。

お考えに共感しながら読ませていただきました。少子化社会にも明の部分と暗の部分とがあると思います。その懸念の矢先、ここ大阪市では子供たちや育児中の女性たちの声をまったく無視して児童館が全廃されようとしています。
http://youraid.exblog.jp/
大阪市・大阪府以外の方のご意見でも結構ですので、大阪市に一言ガツンとおっしゃっていただけましたら幸いです。もう時間が残されていません。どうかご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
末筆ながら皆様方のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。

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