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2010年3月 3日 (水)

中国企業の日本進出

中国企業の日本企業買収がにわかに増えています。

中国企業による日本への直接投資残高はここ数年で大きく伸びました。

 日本の技術やノウハウを取り込み、成長のテコにしたいという中国企業の思惑と、
中国の資金や市場に期待する日本企業の思惑が合致した結果です。
実際に企業再生のために、中国企業の傘下入りした日本企業も出てきました。

 2009年の6月には、家電量販店のラオックスが中国量販店の傘下に入りました。
 日本国内ではラオックスの店舗で在日中国人や中国人観光客向けの電化製品の
免税販売を強化し、中国ではラオックスの商品管理のノウハウを生かすことが狙いです。

 1933年創業の神奈川県の日興電機工業は、ディーゼルエンジン向け電装品で成長し
てきましたが、1999年に会社更生法の適用を申請し、経営再建をめざしていました。
そこに中国企業の傘下に入るという話があり、これを受け入れました。

 この例などは中国事業の拡大が再生のカギであり、中国メーカーと組めば、共同開発
や販路拡大に有利という考えがあったのでしょう。

 今年2月23日には、ゴルフクラブのしにせ「本間ゴルフ」が、中国流通大手などが出
資するファンドの傘下に入ると発表されました。
日本の工場で手作りする高級クラブが売り物の本間ゴルフは中国市場での販路拡大を
見込んでいます。

 中国企業の攻勢の背景には中国の国策もあります。
「第11次5カ年計画」では対外投資を積極化することが掲げられ、今後も中国企業によ
り日本企業買収の事例は多くなっていくと思われます。

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コメント

日本の技術が盗まれれば、日本の繁栄は終わり。
これまで技術を開発してきたのは、勤勉で誠実な日本人があってこそだったことを思うと、これが企業だけの資産ではないはず。財界に「日本」企業であることの自覚がなさすぎる。

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